Fragments of The World (←リンク:公式紹介ページへ)
最近、知り合いの作家さんのCGアニメーション作品の音響を担当する機会がありまして、いわゆる映像に合わせて効果音やBGMをつける仕事なのですが、今回非常にお世話になったCDがこちらの“Fragments of The World(フラグメンツオブザワールド)”でした。
サウンドデザイナー齋藤博人さんによるこの“Fragments〜”は、一見ゲームのサントラなのかなという雰囲気ですが、実はライセンスフリーの楽曲、つまり誰でも自分の作ったゲームや映像作品などに自由に使用できるBGMを集めた素材集的なCDなのでした。(使用規定あり:公式ページ参照)
ファンタジー系RPG制作などに使われる事を意識したオーケストラ編成を中心にした楽曲が、ゲームの街や戦闘など色々な場面に対応可能なだけの種類の豊富さで収録されています。曲調もいわゆる中世ヨーロッパRPG風なものから民族調、さらにはおそらくボーカロイドを使ったものまで様々です。
僕は齋藤博人さんの音楽が前から好きでしたので時々CDも買わせていただいておりまして、ジャズ+エレクトロミュージック:お洒落さと先進さを上手く融合させた刺激的な曲を特に好んで聴いていました。
(おすすめ:POWERDoLLS1サウンドトラックResonance)
氏のオーケストラ、ファンタジー路線の曲を聴いたのははじめてだったのですが、最初の印象は上記のジャズ+エレクトロ系と比べると、割合ひかえめな感じを受けました。
しかし作業を始め映像と合わせてみたとき、ぱっとその素晴らしさが理解できました。
つまり、メロディーや音の主張が激しすぎず、ゲームや映像そのものに没頭するのを邪魔しない。それでいて個々の曲のイメージは雰囲気で十分に伝わってくるので、音とビジュアルのリンク感を出しやすい。
そして飽きが来ない、どころかスルメのごとく聴くたびにいろいろ良さが伝わってくる。これも繰り返し聴くBGMには大切ですよね。
手前に主役がいるときに、いい塩梅の引き具合いになるようにおそらくは調整されているのだろうと思います。
僕の特にお気に入りは
Fragment-07 Battle2 (通常戦闘)
Fragment-09 Event3 (憂い、優しさ)
それから映像では使用しませんでしたが
Fragment-10 Scene2 (夜が明け、眩い朝日を浴びて建つ城)
こちらも大長編の壮大なエンディングに使用したくなるような
勇壮かつ叙情的なメロディーでとても感動しました。
※()内はライナーノーツから、制作時のイメージとのことです。
今回のライセンスフリーCDはこちらで使用しました。
中島敏晶監督作品「デジタルアニメーション三国志」
(下の画像をクリックすると公式HPに飛びます!)
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